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百鬼夜行に遅刻しました

 オリジナルの小説を中心に 偶にゲーム 時々映画 稀にミステリー 膝には猫で お送りしたい所存です。

豪華客船の旅 イニシエのコトバ 7  


この曲はゲームの挿入歌なのですが 凄くワタリガラスの男と人形のイメージなのですよ。
特に 人形のイメージにぴったりなのです。
人形が 一人で小さく口ずさんで歌っているイメージ。
そのためこの作品名 イニシエノウタ という曲名を少し変えて イニシエノコトバにしました。

豪華客船の旅 続きです。







  豪華客船の旅 イニシエのコトバ


 ……  今回を持ちまして このわたくし甲板長主催の四方山話も終わりを迎えました。
      元来はこのような人前に立つ事を仕事としていない為 お見苦しい点が多々あったかと…
      次回からの この時間帯は 各国の料理人による 各国の四方山話と美味しいお料理についてですよ。。
      各国の料理人がお国自慢の料理をふるまうと 大ハッスルしていますからね ぜひぜひお時間のある方は
      第一回目はベートーヴェンと川魚について…

人形は どこにアンジェリカがいるかと 甲板長の話も上の空で 視線をめぐらしアンジェリカを探す。
少し離れている 甲板長の話が終わると 急いで駈け寄らないと話す事ができないだろう。
甲板長主催のお茶会は 今回で最後 この機会を逃すと… これ程までに広い船内で偶然出会うなど
不可能と言っていいだろう。
そのため 人形はお茶会が終わると急いで アンジェリカの席へと駈け寄る。
「… あの 覚えているでしょうか 一度会った事があるの。」
アンジェリカの表情からは 覚えているのか それとも 忘れてしまったのか図れない。
人形は… アンジェリカは 何時もあんなに多くの人に囲まれているのだから 通り過ぎに言葉を交わした程度の
見知らぬ人物なんか忘れてしまっただろうかと 自信なく 言葉をかけるべきではなかっただろうかと 少し後悔と不安とが
過る。
それでも あのモヤモヤの気持ちを思い出し いっきに言葉を吐き出す。
「あのね とても嬉しかったの それと これは風邪をひいているアンジェリカさんに。 
せんべいみたいなものが凄く美味しいって言っていたから。」
人形は目の前のアンジェリカに 可愛いリボンのついた袋に入ったワッフルを強引に手渡す。
「風邪をひいているアンジェリカさんに 楽しかったって。」
人形は それだけを言いきると アンジェリカの反応を待たずに 振り返る事もなく何処かへ駆けていった。


それでは はったりの始まりかな。
アルフレドがハロルドをからかい ハロルドは当然と言った風情で頷く。
珍しく 室内楽の会場に相応しい コードに則った服装を各自がまとっている。
鮮やかな色彩 大きくあいた肩と背中 首元を飾るきらびやかな宝石 昼のカジュアルな時間から打って変わって
ゴージャスな夜の時間だ。
室内楽が終わるの待ち 出入り口付近に陣取り 目当ての人物に狙いを定め 逃がさぬように 逃げられぬように…

「Dr. Strangelove ここは豪華客船だ。一つ賭けをしませんか。」
ハロルドは 実に丁寧に 悪趣味満載の笑顔で誘う。
「もちろん あなたには あなたのお気に入り正直を賭けていただきますよ。こちらからは そうですね…
こちらが負ける事はあり得ないので 別にいいですよね。」
実に不遜に言い放つ。
「その賭け 私には何の益があるのかな まったく意味のない賭けのようだが。」
当然の疑問を博士は口にする。
「あなたは酔狂でしょう こーゆーバカげた事が好きなはずだ。 そして あなたは分かっているはずだ 勝てないと。」
博士は 確かにと明らかに笑う。
この豪華客船の乗客は 底知れぬ人物や事象が多すぎる。
如何に 稀代の天才とは言え 分が悪すぎる。

「幾年か… 以前話題となったゾンビ遺伝の事を覚えているかな。
そう 人の死後 動き出す遺伝子だ おそらく 血流の停滞による酸素の供給が止まる 動き出すトリガーはその辺りかな。
その遺伝子は 誕生することによって閉じてしまっていた 胎児の成長に関わるモノやガン 
悪性腫瘍の発生についてのモノなどが含まれる どちらも とても強力だ、
細胞レベルでは 呼吸の停止は死ではないらしいな。
今回は手をひこう ここの乗客を敵に回したくないのでね。
君たちの探しているモノは 見当がついているのだろ。」
博士は 片手を軽く上げ 飄々と立ち去る。

「結局 どーゆー事 途中からなんか講義になっていて 何が言いたいのか分からないし あっさり抵抗もしないで
ひいたのも分からない。
アリアは ドレッシーなイブニングドレスに相応しくない ガサツな仕草で不満と疑問をぶつける。
「要するに ここの乗客を敵に回すと これからの研究費用が危うい 加えて 見つけられた時点で負け
追いかけっこのようなモノだったよ 悪趣味な鬼ごっこ。例の落書きはこちらへのヒント そして 狂信者 信奉者 協力者との
情報共有かな。
まぁ… 博士の狂った夢 お気に入りたちと共に創る新世界 この豪華客船をノアの箱舟と見立て…。」
ハロルドは いささか歯切れ悪く言葉を濁す。
「その狂った夢は 諦めてはいないようだな ゾンビ遺伝子のように より強力な援軍を手に入れ現れるという事か…」
アルフレドは 眉をひそめ ぼそりと呟く。
「確か ゾンビ遺伝子って 死後四日ほどしか動いていなかったはず。」
ゾーラは 相変わらず空気を読んだのか 読んでいないのか微妙な発言で 場が妙な雰囲気に包まれる。



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category: 探偵もどき ショート

tb: 0   cm: 2

コメント

こんばんは。

なるほど、こういうイメージなのですね。わかるような氣がします。人形にはどことない哀愁がとてもよく似合います。アンジェリカとの再会、無事にできたようですけれど、あ、行っちゃった……。あのしょーもない「風邪引きアンジェリカ」にまでプレゼントをありがとうございます。このエピソード、最終回で拾わせていただきますね。

そしてハロルドは、無事に事件を解決! なのかな?
沈めないでいただけて、こちらも助かります(笑)
あとは無事帰還したワトスン君が、無念願叶ってゾーラさんと結ばれて……という展開はないですよね、きっと。

URL | 八少女 夕 #9yMhI49k
2019/11/05 04:18 | edit

八少女 夕さん へ

そうなんです こーゆーイメージです。
無事に再開できました そして 人形は自分の気持ちを取り合えず伝えたので 満足かな。
人形 風邪ひきアンジェリカとのお茶会も楽しかったようで 普段は… 無口なワタリガラスと無口なシロフクロウですからね… 
普段とはまったく違うひと時ですからね 豪華客船の旅 人形なにげに楽しんでいます。

まぁ ハロルドは無事に解決… 博士はより強い友軍を引っ提げてくると再戦を宣言していますからね…
博士も この豪華客船のメンツを敵に回すと色々な面でヤバイと言う感じで 手を引いたって感じでしょうかね。
僕の方も そろそろ最終回ですね 後一回か二回で終わり。
ワトスン君… あのアルフレドを兄と呼ぶのは どうかなーー

URL | ウゾ #-
2019/11/05 20:16 | edit

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