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百鬼夜行に遅刻しました

 オリジナルの小説を中心に 偶にゲーム 時々映画 稀にミステリー 膝には猫で お送りしたい所存です。

終わりの詩 3  



ギリシアのエギナ島です。
此処の名物料理 たこが絶品 単に たこをぶつ切りにして 炭火で焼いてレモンをかけるだけ。
大概 海辺の傍の露天の店
だから たこが… 折を見て隙を見て 逃げている 海へ ボチャンと…
静かに繰広げられる 店の親父とたこの戦い。

下記から 終わりの詩 続きです。
興味のある方は どうぞ   
  終わりの詩 3

 其の 時間と言う 忌み名を持つ少年は 静かで 穏やかで…
全てを受け入れ 諦めていた。

其の為だろうか 明らかで 朗らかで 透明な双眸が綺麗で
人は 本当の絶望に 諦めに堕ちると 明朗になるとか 泣叫ぶ様な悲しみは
やがて 其の先を 考える時が来る。
此の少年には 其の先 何時かは 存在しない。

此の廃されし地では 年老いた 言葉と呼ばれる私と 幼い 時間と呼ばれる少年と
唯 二人が 存在し 其れが 世界の全てで…
少年は 唯一人で 自分が打ち捨てられた 廃されし地を ゆっくりと歩き 虚空を見上げる。
ザワザワと風が駆け抜け 背の高い青草が 波をつくりうねる。
見知らぬ渡り鳥の 甲高い鳴き声が響き 紺碧の空を舞う。
少年は 其の時を 魂が腐り堕ちる時を 唯々 待ち続け 無為な時を過ごしていた。

そうして 私は 此の少年に 私の罪と罰を重ね 居た堪れなくて視線を逸らす。
私が研究員時代 直接関わった 一人のサンプルと if 。
私が作り出した そう 作り出したのであって 生み出したのではない。
生まれた者は すべて 魔力を持つ仕組みの此の世界で 全く 一片の魔力も持たない者。
一人の少年を基に 作り出した まったく魔力を持たない少年。
基とした少年が 選ばなかった選択の行く末 if を形としたものが 魔力のない少年 

結果として 私は 基とした少年の魂を壊し 作り出した少年は 忌み名を持つ者にしてしまった。

私は 此の手で 二人の不死者を作り出してしまった。

      
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