FC2ブログ

百鬼夜行に遅刻しました

 オリジナルの小説を中心に 偶にゲーム 時々映画 稀にミステリー 膝には猫で お送りしたい所存です。

幼い幸せ  

PC280004.jpg


ドイツ ロマンチック街道の八百屋。
確かに ロマンチックさが 少ないですね。

ある方のブログで 素敵な童話を拝見して 書きたくなったんですよ。
幼い神様と神主の 小さな話 超短編です。
興味のある方は 下記からどうぞ

  幼い幸せ

 小さな小さなお社から 漏れ出る たった一つの灯。
其の灯が ゆらゆらと ゆらゆらと…

此のお社を守る 年老いた神主が 小さな灯を手に 歩を進める。
痛いほどに 夜の黙が深い。
然しながら 何やら 賑々しく騒がしい気配が 立ち込めている。
何かが ざわめき 囁いている。
神主は 其の深い皺が刻まれた 穏やかな双眸で 愛おしそうに虚空を見詰める。
すっと 口唇の前に指先を翳し 小さく呟く。
「しっー  」

神主は ゆっくりと 村にたった一つの 四つ角に佇み そして 待つ。
突然 眼前に現れた 幼い子供。
常葉色の 深い深い色彩の羽織を ずるずると 引き摺っている。

神主は 瞳を細め 柔らな微笑を浮かべ 愛おしく…
「あなたさまが 次の年神様ですか。」
其の子供は 無言で 咲き誇る桜の一枝を 神主に手渡す。

「此れは此れは 見事な一枝 お心遣い ありがとうございます。」

其の子供は 小さく頷き くるりと 空を切った。
一羽の雀が 其の 年老いた神主の掌に 納まる。

「雀ですか 豊作の年になりそうですよ。
それでは あなたさまを 心より お守り申し上げます。」

神主は 又 来た道を辿り 古びたお社へと帰る。
白い白い 天からの破片が 古い年を祓い清め 新しい年を迎える。


皆様 良いお年を お迎え下さい。  
スポンサーサイト



category: ほのぼの

tb: 0   cm: 0

コメント

コメントの投稿

Secret

トラックバック

トラックバックURL
→http://uzo242.blog.fc2.com/tb.php/24-37e61ccd
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)