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百鬼夜行に遅刻しました

 オリジナルの小説を中心に 偶にゲーム 時々映画 稀にミステリー 膝には猫で お送りしたい所存です。

ワタリガラスの男  

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以前にも書いた パリ 最高裁判所の中にある教会です。

凄く 凄く 訳の分らない超短編です。
とことん 言葉が崩壊しているような お試し作品。
例の如く 興味のある方は 下記からどうぞ
   ワタリガラスの男

 其の男は ワタリガラスの代理として旅をしていた。

其の身には 濡れ落ちた病葉の哀しみ を纏い 其の足には 音楽家の朝食 を履き…

タラン トラン ヒョラン… と

くるくると 軽やかに舞い 時には立ち止まり
原野に 白い花が咲き乱れ 風が花弁を散らし 季節外れの雪を降らせる。
此のワタリガラスの旅は 早春に始まった。

旅のお供には 歴史ある正統な魔女の黒猫 である シロフクロウが付き従う。

ピョロン パヨン タヨン… と

そう 付き従う。
歴史ある正統な魔女の黒猫の為 ピョロン パョン…と歩き ミョヤワーンと鳴く。

そうして 此のワタリガラスの代理の男は 道すがら落ちている言葉を ヒョヤン キュヤンと
拾い 食べる。
今日は 背の高い青草の陰に落ちていた 時雨の月明り と 四日遅れで芽吹いた勿忘草の驚き
を食べた。
そして 鏡裏の秘密の約束 を枕にして 草原で眠る。

夢をみた 蒼い 蒼い 霧が立ち込めた 大きな月が懸かる夢。

異国の姫君が ワタリガラスの男に 自分の物になれと言う。
金貨 三十枚 と 夏の宮殿 冬の宮殿 其れに 花の宮殿を与えよう。

そして 空を飛べる 翼を返そうと…

ワタリガラスの男は 目が覚めて 其の目から 郷愁の微笑 を ポラン タヨン と
滴り落とした。

其の背中の 翼を圧し折られた傷跡 肩甲骨に手を伸ばし そして 自身の薇を巻く
ギョロン ギョヤンと…

ピョヤン キュヤン と 軽やかにスキップを踏み
其の ワタリガラスは 蒼い 蒼い霧の中に消えた。 
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category: ワタリガラス ショート

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