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百鬼夜行に遅刻しました

 オリジナルの小説を中心に 偶にゲーム 時々映画 稀にミステリー 膝には猫で お送りしたい所存です。

僕達は 天上の花を育てていた  




科学部の実験が 微妙に失敗と言うか 数値が微妙すぎて…
如何しろと言うのだ。
何と無くめげて のめりこんでいるから 素直に 小説書いてる。

例に拠って例の如く 超短編
今の僕自身の気分其の侭に 微妙に薄暗く漂っている小説
興味のある方は 下記からどうぞ 
 
  


   僕達は 天上の花を育てていた

 深々と 夜の帳に鎖され

彼女の声が 聴こえる
よく知っている 僕の幼馴染 そして 此の時代を代表する歌姫

深く 深く 緩やかに 失った記憶を抱き締める様な 透明な哀しさ
人が皆持つと云う 郷愁 否 亡国… 僕達は 何処に帰りたいのだろう


そう 僕と彼女は 小さな小さな 辺境の閉鎖的な村で 生まれ育ち
そして 小さな小さな 全校生徒数が 十に満たない様な ちっぽけな学校に
通っていた。
先生や事務員 医務室の先生を含めても 実に こじんまりとしていた。

僕達が 十歳の春だった。
此の様な 辺境で閉鎖的な村に 一人の男が住み着いた。
ボロボロのコートを身に纏い 身体には 無数の傷を負い 薄っすらと血を滲ませて
廃墟となり 崩れかけた教会で 夜露を凌いでいた。
野良犬の様に 人の目を避け 徘徊し 残飯を漁り…
だが 其の男は 美しい銀の双眸と 大きな大きな銀の翼を持つ 異形のモノだった。

其の異形故に 何処へ行こうが 石を 罵詈暴言を投げ付けられ
傷だらけで血を滴らせ ヨロヨロと 薄闇を彷徨し…

此の村でも 疫病神だと 石を 罵詈暴言を投げ付けた。

彼女が… 何を感じたのか 幼い彼女が 其の男の 銀色の羽にそっと触れ
抱き締めた。
彼女は 言葉を紡ぎだす。
 
 …美しいものを探している。
  今までに 投げ付けられた 石や罵倒の数を上回る 美しいものを
  見る事ができれば 再び 此の翼で 飛ぶ事ができる

人を避け 野良犬の様に怯え 言葉を持たない 此の男が
空を飛ぶのか。

村人は 彼女の言葉を信じたのだろうか。
いや 僕も 村人も 単に 奇跡を見てみたかった。
何時の間にか 僕達は 此のボロボロの異形のモノを 帰してやりたいと思っていた。

 … 何処へ 何処へ 何処へ

何時しか 石を投げる者も 稀となり… 僕達は ずっと待っていた。

そして 彼女は 其の銀の翼を抱き締める。
 … 大丈夫 大丈夫  美しい 美しい 人の手が触れると 腐り堕ちる花


男は 唐突に 消えた。
僕は 男は エデンの園に帰れたのだと信じている。

彼女は 学校卒業と同時に消えた。
再び 僕の目の前に現れたときは 時代の歌姫となっていた。

彼女が 静かに語る。
 … 私達は 天上の花を育てていた と



   
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category: ファンタジー

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コメント

No title

こんにちは。
再び顔を出して見ました。

化学は苦手です。有機が絡むと余計にやる気をなくします。

でも、学校の授業では半導体なんか習ってる僕は一体……
まあ、これは厳密には化学ではなく、物理ですけどね。

超短編、読ませていただきました。
悲しいような嬉しいような、そんな物語ですね。
でも、人間、過去の想いだけ抱き続けていると、何時しか下ばかり見るようになってしまいます。
ですので、ボク等は前を見なければならないのだと、そう思います。

では、今回はこの辺で。

URL | ラナフェリア #T7ibFu9o
2012/01/18 16:36 | edit

No title

どうもこんにちは。
 色々とぼかして書いているところが素敵です。というか短編を書けること自体がうらやましい…
 短編、書こうと思っても書きたいことが意外と出てきて最後に収集つかなくなってしまうんです。

URL | 移 慧 #xp5FgOFA
2012/01/18 17:24 | edit

ラナフェリア さん へ

 こんばんは。
正統な 意見ですね。
僕は 反対に 過去の記憶にしがみ付き 纏わり付かれる様な
弱い 弱い 人間を描きたいですね。
ある意味 現実では 決して救いの無い人物に 救いを与える
事ができるのも 小説の醍醐味かと

コメント有難う御座いました とても 嬉しいです。

URL | ウゾ #-
2012/01/18 17:25 | edit

移 慧 さん へ

 こんばんは。
読んで頂いて 有難う御座います。
中々 オリジナル小説は 読んで頂く事自体が難しいので。
僕は 一発芸の様に 短編 書いてます。
スッゴク 其の場 其の場の思い付き
其れでいいのかと 自分自身に小一時間 説教したくなる様な

コメント 有難う御座いました とても嬉しいです。

URL | ウゾ #-
2012/01/18 17:38 | edit

No title

おこんばんわ

科学は、俺の得意分野だーーーーー!
でも、自分が好きな物はのめり込むんですが・・・嫌いなものだとトコトンやらないんですよね(笑

ウゾさんの、詩はファンタジー?的で良いですよね
私は、現実を考える(科学者の考え的な感じ)だから、
リアルティを求めえてしまうんです・・・・

ファンタジー書けたらなぁ

URL | Fランナー #V8uOUIPU
2012/01/18 22:47 | edit

F ランナー さん へ

 おはようございます。
僕の得意分野は 数学と物理。
大学も 物理系 目指している。
実は 此の小説も 科学部の実験の待ち時間に書いている。
しかも 科学部などと言う部活に 女の子がいるわけも無く
男ばかりの むさ苦しい環境で書いている。
どうだ 一気に 此の小説が むさ苦しくなったでしょう。

コメント有難う御座いました とても嬉しいです。

URL | ウゾ #-
2012/01/19 06:45 | edit

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