FC2ブログ

百鬼夜行に遅刻しました

 オリジナルの小説を中心に 偶にゲーム 時々映画 稀にミステリー 膝には猫で お送りしたい所存です。

もう一度 何時かを信じる頃 1  

P5310039.jpg


学園もの ゆっくりと始めます。
今 連載中のモノが満載なので 優先順位は低いので中々続き書けないと思いますが
忘れた頃に ボツボツと…

取り敢えず 興味のある方は下記からどうぞ。

    もう一度 何時かを信じる頃

 私は幼い頃 自身を鳥だと信じていた。
両の腕を広げて 大きくゆっくりと動かして 風を感じていた。
ふわっりと 視線が舞い上がり 騒がしい音から遠ざかり 風だけが吹き抜けている。
人は鳥になれないのだと知った時 胸の奥底がチクリと痛んだ。

 オレは幼い頃 サファリーパークの管理人になりたかった。
沢山の動物たちを 鳥になりたいと言った女の子も 守れると思った。
其の為には 沢山勉強して 沢山出世をして 沢山お金が必要だと信じた。
沢山のお金で 広い土地を買って ほらっ 自由に飛んでいいのだよと言いたかった。
女の子に必要なのは 守ってくれる人ではなく 一緒に飛ぶ鳥だと知った時 胸の奥底がチクリと痛んだ。


「そうですね 冬湖さんの成績であれば もっと積極的に上位の高校を狙えますよ。
……高校は 如何ですか 中々教師陣も設備も 進学実績も優れて…
そして 何よりも 自転車通学が可能な距離ですからね……
担任の言っている言葉が 私には解らなかった。
教師陣 設備 進学… 勿論 言葉の意味は解るし 担任が何を言いたいのか 何を伝えたいのかは解る。
でも 言葉は言葉でしかなく 薄っぺらに通り過ぎていくだけだった。

そう 年を取った子供達 担任や親は言うだろう。
「何時か お前が大人になった時解るだろう でも 其の時解っても遅いんだ 後悔するぞ」 と。 
其れは 貴方も後悔したって事。

「冬湖さん もう一度 進学について考えてみて下さい。」
担任は白紙の進路希望調査票を手渡して 夏休み前の三者懇談を締めくくった。

そろそろ梅雨開けも近いのか 夏の眩しい日差しが目に痛い。
風に乗って ブラスバンド部の不揃いの演奏が 途切れ途切れに聴こえてくる。
全てが 書き割りのように現実感がなくて フワフワと漂っているようで…
私は困惑していた。 

「おっ 冬湖も来てたのか 三者懇談か。」
木津川が片手をひらひらとさせながら 此方に歩いて来る。
「冬湖の成績ならば 何処でも楽勝だろう 何処に決めたんだ。」

「解んない。」
木津川の整った顔が 少し困惑していた。

スポンサーサイト



category: 何時か

コメント

おはようございます。
始まりましたね。第1話、すでにウゾさんの世界観で満たされていて、とても好きです。
学園ものにありがちな妙なさわやかさとはかけ離れた、どこか内側へ向かう重さ。
手さぐりで確かめている子供の感覚が伝わってきます。
他の連載もあるので続きは遅くなりそうですが、楽しみにしていますね。

URL | lime #GCA3nAmE
2014/06/03 06:56 | edit

lime さん へ

 こんにちは。
ああっああーーー やっぱり爽やかさないですよねーー
でも 次回にもう一人少年が出てきて 少しは爽やかになる予定。
此の 冬湖の夏休みの話がメインなんですよね。
木津川も 微妙に活躍する予定!!!!

うん 次は 色とモノシリーズの「真紅の制服」で 次は ワトスン君 そして いかれた兄ちゃんで…
ジミジミと書いていきます。

コメント有難う御座いました とても嬉しいです。 

URL | ウゾ #-
2014/06/03 15:56 | edit

07:04に拍手コメント頂いた方 へ

 こんにちは。
うん また暇が出来た時にでもね 無理しないでね。
此の学園ものは ほんと何というか手探りで書いている状態で。
此の頃の少女特有な ふわっとした蒼くてピュアで熱を持ったような感覚を書き出したいと思っています。

拍手コメント有難う御座いました とても嬉しいです。

URL | ウゾ #-
2014/06/03 16:02 | edit

07:06に拍手コメント頂いた方 へ

 こんにちは。
うん 無理しないでね!!!! 忙しくて時間のない時や コメントの書きにくい記事だってあるし…
暇ができた時にでもね 暇潰しにでもしていただけると嬉しいかな。

拍手コメント有難う御座いました とても嬉しいです。

URL | ウゾ #-
2014/06/03 16:06 | edit

ふーーん、普通の中高生とはちょっと次元が違うものを感じますね。
サファリパークの管理人の話にしても、進学の話にしても・・。
親や教師は将来の「生活設計」の一点として高校進学を勧めているけれど、
何か違う方向から自分の人生を見ているみたいな・・。
それに、「人を守る」っていう意味の問いかけがあるみたいな感じがして・・。
微妙に両者の話は重なっているような気が致しまする。

ウーーン、うちのムスコも同じような事を言っていましたね。
確かに彼の言う通り「学歴社会」は崩壊傾向になったし、ここ数十年で社会が
変化したので、進学の時点での過去の社会のデータなんか役に立たない事が多い
ですねえ〜。だから、教師や親の心配が将来の社会に全く当てはまらない事も
あるんですね。
まー、的外れな事言いましたが★

URL | ペチュニア #-
2014/06/03 22:37 | edit

こんばんは

「ウゾさんの学園もの」ですね。
なんだろう。どこかシニカル? でも純粋なことにもこだわっている人物たちですね。
大人が思うほど、子供は何も考えていないわけじゃないけれど……。

更新はゆっくりということですが、次回も楽しみにさせていただきますね。

URL | 八少女 夕 #9yMhI49k
2014/06/04 04:07 | edit

ペチュニアさん へ

 おはよう御座います。
うん 設定が中三なので 受験や進学の話がちょくちょく出てきますが
受験や進学がメインの小説ではないのですよ。
此の冬湖の 夏休みの数日がメインと言うか…
此の何処か変わり者で シニカルなこの少女が もう一度飛んでみると言うか…

うん 木津川はこの少女を守りたい 人として… でも少女にとって欲しいモノは人ではなくて鳥 自分と同類。
疎外されても 木津川は守ろうとします いい奴なんですよ。

コメント有難う御座いました とても嬉しいです。

URL | ウゾ #-
2014/06/04 06:18 | edit

八少女 夕さん へ

 おはよう御座います。
うん 話がもう少し進むと夏休みになるので 学園ものでなくなってしまうかも…
少しね 中二病っぽさをだしたいので 露悪趣味だしています。

うん 純粋と言うか… あの頃特有の思考 感性を描き出したいのですが 中々難しいですね。

コメント有難う御座いました とても嬉しいです。

URL | ウゾ #-
2014/06/04 06:24 | edit

何だかこれまでのものとはちょっと違うような・・・。
リアリティーとウゾさんの本気度が垣間見える気がします。
違うかな・・・。
非現実と超現実がねじれた出だしで、今後の展開がとても気になりますね。

URL | NYANKO君 #5p4vzfrw
2014/06/04 15:40 | edit

NYANKO君さん へ

 こんばんは。
そうですねーー 今までもモノとは違って 比較的自分の年齢や自分の環境に近い感じでしょうか。
うん 本気度と言うか 此の頃の少女特有の白昼夢のような現実感のなさと 妙に冷めた感覚と熱を帯びた様な取りつかれたかのような感情 一度書いてみたいと思っていたのですよ。
そうですね 現実と非現実と混ざり合ったような小説です。

コメント有難う御座いました とても嬉しいです。

URL | ウゾ #-
2014/06/04 19:48 | edit

20:34に拍手コメント頂いた方 へ

 おはよう御座います。
大人は 自分の経験から警告 助言してくれているのですよね。
でも 其れが解るのは ずっと後。
自分が大人になって やっと あの言葉は正しかったんだと 既に取り返しがつかなくなって解ったり…
そして また自分も同じように警告 助言しても 子供は解らない。
そーゆー事を繰り返しているのでしようね ずっと昔から…
ほんとに 夢を見続け 追いかけ続けるのって気力も体力もいりますよね ある意味 夢を諦めるよりも辛い事なのかもなぁ。

拍手コメント有難う御座いました とても嬉しいです。

URL | ウゾ #-
2014/06/05 07:03 | edit

高校受験。夏休み前の面談で、自分のこれからの人生の全てが決まってしまうようで不安になり、不機嫌になった記憶があります。

まだ解かんないよね。ホント。
大事なことかもしれないけれど、自分の想いだけでは通らないこともあったりして。
選択肢があるようなないような。

うーん。ゆれる中学生心。楽しみです。

URL | けい #-
2014/06/07 13:19 | edit

けいさん へ

 こんにちは。
うん そうですね 中学生の頃ってまだまだ視野が狭くて 思考が堅苦しいですからね…
柔軟に物事を考えられないし 応用が利かない。
此の頃って女の子も男の子も… 凄く些細な亊で傷付くし ゆれているし 凄く凄く苦しい頃なんですよね。
うん 此の頃特有の少女の感覚 頑張って書いてみますね。

コメント有難う御座いました とても嬉しいです。

URL | ウゾ #-
2014/06/07 13:57 | edit

コメントの投稿

Secret

トラックバック

トラックバックURL
→http://uzo242.blog.fc2.com/tb.php/972-251c8775
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)